派遣社員は慶弔休暇・忌引きがあるのか?
派遣社員には忌引きがないのか?
結論から申し上げると『派遣会社によります』
残念ながら9割以上の派遣会社で忌引き制度はありません。
中には忌引き制度がある派遣会社もありますが、条件付きで取得できるものであり、すべての派遣社員が使える制度ではありません。
これらのことから派遣社員は基本的には有給忌引きで休めることはないと考えておいたほうがいいと思います。
忌引きがないのは違法ではないのか?
父が亡くなったとき、派遣の私は忌引き扱いでなく欠勤扱い。もちろん給料も出ない。お悔みの言葉も弔電もないどころか連絡していたのにまだバタバタしている最中に「いつから出勤できますか?」と電話まであった。 社員の親が亡くなれば葬儀に出て忌引き扱いで給料も減らされることはない。
— mie-lou (@mielou411) December 13, 2019
派遣社員として働いている時期に身内に不幸があった場合、
同じ会社で働いていて、正社員は忌引きがあるのに、派遣社員には忌引きがないと不満に思う派遣社員がたくさんいらっしゃるようです。
残念ながら、社員に対して忌引きを与えなければならないという法律はなく、忌引きは福利厚生のひとつです。
世の中の9割の会社に忌引休暇の福利厚生はあるようなので、派遣会社のような忌引きがない会社はめずらしいため、不満に感じるのでしょう。
同じ会社で働いていても、派遣社員の雇用主は派遣会社であるため、派遣会社の就業規則に忌引きがない場合は、残念ながら忌引きはありません。
ただし、働き方改革法で『同一労働同一賃金』というものができました。
派遣会社の場合、『派遣先均等・均衡方式』と『労使協定方式』の2つの方針があります。
『派遣先均等・均衡方式』をとっている派遣会社の場合、派遣先企業と待遇を同じにする義務があるので忌引きが取れる可能性はあります。
現実問題『労使協定方式』を採用している派遣会社がほぼ100%であるため、やはり派遣会社就業規則通りではあります。
忌引きがとれる派遣会社
派遣会社の中では珍しく忌引きがとれる会社もあります。

■派遣業界大手で、派遣先は大手企業が多い
■マージン率が他社より低い
■法令順守
■産休育休もちゃんととれる
慶弔休暇だけでなく、慶弔祝い金もでます。
1~2親等の血縁親族が亡くなった場合、勤務日数によりますが、最大5日の忌引きがとれます。
ただし、条件があり継続勤務3年以上のスタッフに限ります。
慶弔休暇の内容は、2親等までであるのは物足りない気がしますが、派遣会社にしてはまずまずの福利厚生内容だと思います。
ただ、勤続3年以上のスタッフ限定というのが最大のネックです。派遣法3年ルールがあるので、1度の勤務で3年以上の資格を得るのは不可能です。
ほぼ無期雇用の派遣社員向けの福利厚生といえるでしょう。
■WDB
理系派遣を主にした派遣会社です。無期雇用の派遣社員がメインなので慶弔休暇もあるのだと思います。
大変申し訳ないですが、詳しい内容は不明です。
筆者も過去に働いていたことがありますが、入社半年未満で慶弔休暇を申請しようとすると『半年以降でないと無理』と言われたことがあるので、半年の制限があったはずです。
この派遣会社は慶弔休暇うんぬんの前に労働基準法、派遣法違反が多いので、愛する読者の方には絶対におすすめしません。
慶弔休暇・福利厚生で派遣会社選びはナンセンス
残念ながら、派遣会社は法律ギリギリの待遇しかなく、福利厚生はほぼないと思ったほうがいいでしょう。
大手の派遣会社を選ぼうと、どんな派遣会社を選んでも福利厚生に関してはほぼ同じです。
慶弔休暇・忌引きがある派遣会社もあるにはありますが、取得する条件が厳しいことが多いので、慶弔休暇がとれるかで派遣会社を選ぶのはあまりおすすめしません。
福利厚生よりも法令順守、営業スタッフの質、時給などで派遣会社は選ぶべきです。
今後、慶弔休暇は取れるようになる可能性は?
残念ながら、望みは薄いと考えられます。
労働基準法、派遣法で定められたら変わるかもしれませんが、正社員でも法で定められているものではありませんので、
ドケチで法律ギリギリをいつも攻めてくる派遣会社が待遇を改善するとは考えにくいです。